各ポジションの基本を理解して野球の技術を向上

キャッチャーがレギュラーポジションを獲得できるかどうかの判断材料として、ワンバウンドのボールを正確にキャッチできるかどうかが挙げられます。キャッチできなかった場合も、なるべく体に近い位置にボールを落とす技術が求められます。
プロ野球のキャンプを見学したことがある人なら、ピッチャーがわざとワンバウンドのボールを投げて、キャッチャーがそれを体で止める練習を目にしたことがあるかもしれません。
しかしこの練習では、キャッチャーはワンバウンドが来ることを知っているため、投球と同時に身を挺してボールを止める姿勢になってしまいがちです。これだと実際の試合では、ストライクを待っていてワンバウンドのボールが来たときに対応できないことがあります。

そこで中日ドラゴンズが取り入れたのが、ストライクとワンバウンドをミックスした補球練習です。この練習の根底には、ワンバウンドを正確に止めるスキルも大切ですが、それ以前にストライクを確実に補球するスキルが基本中の基本であることを忘れてはならないという考えがあります。

野球というスポーツでは、自身のポジションにおける専門性が高くなればなるほど、
「基本中の基本とは何か？」
と自問自答することをおろそかにしてはいけないのです。